ω-5 グリアジンとは

ω-5グリアジン(オメガファイブグリアジン)とは?

小麦の蛋白は水溶性蛋白と不溶性蛋白に分かれ、その不溶性蛋白(グルテン)はグリアジンとグルテニンに分かれます。ω-5 グリアジンはこのグリアジンに含まれる蛋白の一つです。小麦と組み合わせ測定することで、即時型小麦アレルギー(小児期に発症)における臨床的特異度が向上すると報告されています。また、ω-5 グリアジンは成人(学童期以降)の小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(Wheat-dependent exercise-induced anaphylaxis;WDEIA)の主要なアレルゲンの一つであり、小麦やグルテンよりも臨床的感度および特異度がともに高く、診断効率が大きく改善すると報告されています。ただし、小児のWDEIAでは、成人と比べて陽性率が低いと報告されていますので、WDEIA では患者さんの年齢にご注意ください。


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この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。