抗GAD抗体とは
抗GAD抗体
(抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体:anti-glutamic acid decarboxylase antibody)
GADは、抑制性神経伝達物質であるγ-アミノ酸(GABA)をグルタミン酸から生成する際に働く酵素で、体内では主に脳と膵β細胞に高濃度存在します。
抗GAD抗体は、このGADに対する自己抗体のことです。
糖尿病は、大きく分けてⅠ型とⅡ型及びその他に分けられます。1 型糖尿病は、自己免疫性疾患の1つで、膵臓のインスリンを出す細胞(β細胞)が、抗GAD抗体やその他の要因で壊されてインスリンの不足により起こります。
1 型糖尿病と診断されたら、治療にはインスリン製剤が必要となります。
抗GAD抗体検査は、1型糖尿病のリスクが高い人を早期発見し、インスリン治療を開始することで、合併症の予防に使われます。
※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。
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臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 Y.N.医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。 |