Ara h 2(アラエイチツー)とは

Ara h 2(アラエイチツー)とは?

Ara h2はピーナッツ由来のアレルゲンコンポーネントの一つで、貯蔵タンパク(2Sアルブミン)に属します。2Sアルブミンは、熱や消化に耐性を持ちアレルギー 症状誘発に強く関与するとされ、またその由来 生物種における特異性が高いとされています。Ara h2特異的IgEは、ピーナッツ粗抽出アレルゲンよりも臨床的特異度が高く、ピーナッツ特異的IgE陽性例にAra h2特異的IgEを測定することで、診断精度を向上することができます。食物アレルギーの確実な診断には負荷試験が必要ですが、ピーナッツは、重篤症状を来しやすいため注意を要し 、アナフィラキシー歴がある場合は耐性獲得を期待しにくいため慎重に適応を判断することとされています。Ara h2 特異的IgEの利用により、抗体価が高ければ負荷試験を行わなくてもピーナッツアレルギーと判断できることが多く 、負荷試験による症状誘発のリスクを減少させることが可能となります。


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この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。