DUPAN-2

DUPAN-2

DUPAN-2は、膵臓がん、胆管がん、肝癌の細胞表面で多く見られる糖鎖抗原です。

通常、血液中にはほんのわずかしか存在しませんが、癌細胞が増殖すると、DUPAN-2の生成が増えます。

DUPAN-2は略称で、正式名称はDuodenal Pancreatic Cancer Antigen 2(十二指腸膵臓癌抗原2)です。

このマーカーは、膵臓がん、胆管がん、肝癌の診断において最も有用な腫瘍マーカーの一つとされています。また、治療効果の判定や再発の早期発見にも役立ちます。

ただし、DUPAN-2は肝硬変、慢性膵炎、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、食道癌、胃癌、大腸癌、肺癌などでも上昇することがあるため、癌の診断を進める際には他の検査と組み合わせて検討する必要があります。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.M.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。