肝細胞増殖因子(HGF)
HGF (hepatocyte growth factor)とは
肝細胞増殖因子(HGF)は、初代培養肝細胞の増殖を強く促進する因子として、単離、クローニングされたサイトカインです。
HGFは、間葉系細胞から分泌され、肝細胞以外にも多数の上皮細胞や内皮由来の細胞に対する多機能な増殖活性作用を持ち、さらに細胞分化、細胞遊走、期間形成、抗アポトーシス、血管再生作用、神経突起伸長作用など多くの機能を持ちます。
HGFは、肝臓のほか、腎臓、肺、心臓、脳など様々な臓器疾患に反応して障害を治癒しようとして血中濃度が上昇します。
肝障害では急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌などで重症度に相関して増加します。特に劇症肝炎では大きく上昇することから、肝炎の劇症化の指標として使われています。
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臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。 |