L形脂肪酸結合蛋白
L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP:Liver-type Fatty Acid-Binding Protein)
L-FABPは、腎臓の近位尿細管に発現する可溶性蛋白で、腎臓の尿細管において、エネルギー代謝や脂質代謝にかかわっています。
L-FABPは、尿細管へのストレス(高血糖・蛋白・虚血etc..)による負荷を受けると、尿中への排出が増加します。
微量アルブミンよりも早期から尿中に出現するため、より早い段階で腎障害を検出することが可能で、腎障害治療の早期介入に有用と言われています。
また、L-FABP値が異常な場合は、肥満、糖尿病、心血管疾患などの代謝病のリスクと関連していることが示されており、これらの疾患の予測や診断、治療の指標として使用されています。
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臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 Y.N.医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。 |