リン脂質とは
リン脂質(PL: Phospholipids)
リン脂質は、細胞膜を形成する主な成分で、大部分が脂質と蛋白の複合体であるリポ蛋白の構成要素として存在しています。
血中で脂肪が運搬・貯蔵される際にたんぱく質と結びつける役割を担い、情報伝達にも関わっています。
肝臓で生合成と分解され、胆汁中への排泄の障害により影響を受け胆汁うっ滞では高値を示します。
リン脂質はいくつかの種類があり、よく知られているものがレシチンです。
このレシチンが不足すると、細胞膜の正常な働きを保つことができなくなったり、悪玉コレステロールや中性脂肪が増加します。
その結果、動脈硬化・腎臓病・心臓病などを引き起こす引き金になると言われています。
その他、リン脂質は脳の活動に必要な栄養素で、脳の神経細胞同士をつなぐ伝達物質であるアセチルコリンの原料となるため、不足すると記憶力や判断力が低下する原因にもなります。
※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。
この記事を書いた人
|
|
臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 Y.N.医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。 |