プロラクチンとは

プロラクチン(PRL: Prolactin)

プロラクチン(PRL)は、下垂体前葉から分泌されるホルモンの一種です。

その主な作用は妊娠中の乳腺の発達の促進と産褥期における乳汁の産生・分泌の促進です。

PRLの分泌は、視床下部から放出されるPRL分泌抑制因子(主にドパミン)により抑制的に調節されているため、ドパミンの合成・分泌の障害や下垂体への搬送の障害、下垂体での抑制作用の阻害により高PRL血症が起こります。

分泌過剰の症状は、女性では無月経や乳汁漏出、男性では性腺機能低下となります。

分泌欠乏の主な症状は産褥期の乳汁分泌量の低下となります。

また、PRLには日内変動があり、明け方の起床前に高値を示すため、起床後2~3時間後の午前10時~11時くらいの採血が望ましいとされています。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 M.A.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。