T4、FT4とは

T4、FT4

甲状腺ホルモンには、T4(サイロキシン)とT3(トリヨードサイロニン)の2種類があり、甲状腺から分泌されるホルモンの大半はT4です。

そのため甲状腺のホルモン合成能力を調べるにはT4が重要になります。

甲状腺ホルモンは、分泌されるとそのほとんどが蛋白質と結合した状態で血液内に存在します。

しかし、T4の0.03%ほどは蛋白と結合しない遊離型(FT4)として存在し、生物学的作用はこの遊離型のみ発揮します。

従って、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など診断指標としてはT4よりもFT4の方がよりホルモン作用に直結した指標となります。

甲状腺機能のスクリーニングは主にTSHとFT4を組み合わせて行います。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。