Viewアレルギー39検査とは

Viewアレルギー39とは

近年、アレルギー疾患の患者さんは増加傾向にあるが、医療機関での問診から原因アレルゲンの推定が難しい場合があります。例えば、学童期以降のアトピー性皮膚炎、複数のアレルギー疾患を合併している方などでは、原因アレルゲンの推定が困難なことや重複感作が疑われることがあり、単項目検査では選択に迷うことがあります。
Viewアレルギー39は固定のアレルゲン39項目を同時に測定することができ、原因となるアレルゲンの推定が難しいアレルギー疾患や重複感作が疑われる際のスクリーニング検査に適しています。

Viewアレルギー39の特徴

  1. 原因不明のアレルギー疾患における検索や重複感作が疑われる際に、一度の少量採血で39項目を同時に測定することができます。通常、保険にて検査できるのは13項目までですので、幅広いアレルゲン検索が可能になります。
    アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎など主なアレルギー疾患において原因となりやすいアレルゲンをバランスよく網羅し、原因アレルゲンの見落としを最小限に抑えることができます。
    CAP-RASTと高い判定一致率が認められるため、Viewアレルギー39によるスクリーニング検査結果に応じて、CAP-RASTで精査・経過観察ができます。
  2. アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎など主なアレルギー疾患において原因となりやすいアレルゲンをバランスよく網羅し、原因アレルゲンの見落としを最小限に抑えることができます。
  3. CAP-RASTと高い判定一致率が認められるため、Viewアレルギー39によるスクリーニング検査結果に応じて、CAP-RASTで精査・経過観察ができます。

Viewアレルギー39検査を推奨とする人は?

問診から確認すべきアレルゲンの推定が難しい方になります。
例えば、吸入系アレルゲン、食餌系アレルゲンと複数の関与が疑われる学童期以降のアトピー性皮膚炎や複数のアレルギー疾患、例えばアトピー性皮膚炎とアレルギー性鼻炎に合併している方などが対象となります。

Viewアレルギー39で陽性の場合の今後の進め方は?

基本的な考え方として、アレルギー性鼻炎など即時型アレルギーはIgE抗体が関与します。Viewアレルギー39やCAP-RASTはこのIgE抗体が血中にどのくらい存在するかをみる検査です。
アレルギー性疾患の根本的な治療はアレルゲンの除去・回避であり、その目的はアレルギー症状を「発症 させない、繰り返させない、悪化させない」ことにあります。
陽性の項目は原因になっている可能性が高いため、その中から原因になっている項目を先生と相談のうえ、除去・回避することが重要です。

Viewアレルギー39で陰性でCAP-RASTは陽性又はその逆の場合の主な要因は?

CAP-RASTはViewアレルギー39と比べ、より精度の高い検査です。
検査結果のクラス表示による両法の一致率は高いですが、それでも各クラスの境界においては結果が異なることがあります。CAP-RASTと結果が異なる場合は、CAP-RASTの結果を重視してください。


※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。