Q1.入社したきっかけを教えてください。
高校の時、進路適性検査を受ける機会があり、私に適した職業の第一位が臨床検査技師だと診断されたんです。
その職種に興味を惹かれた私は、いろいろ調べるうち自分向きであると判断し、臨床検査技術が学べる大学へ進み資格取得を目指しました。病院実習では緻密で細かな作業が中心であることを体感でき、改めてコツコツ型の自分に合っていると確信しましたね。就職先に昭和メディカルサイエンスを選んだのは、会社訪問時に経験したラボツアーから、とても働きやすそうな環境だと思えたからです。
職員の皆さんが自然体で黙々と検査に取り組んでいる様子に、コツコツ型の自分が働く姿を重ねることができたからかも知れません。
Q2.現在の具体的な仕事の内容は?
私が所属している血清課では、病院やクリニック、健診センターなどから送られてくる検体に対し、感染症検査と輸血検査を行っています。
私は主に感染症検査を担当しており、梅毒のほか肝炎ウイルス、マイコプラズマ肺炎、溶連菌感染症などが検査対象ですね。
具体的には、遠心分離器で検体を血清と血球に分け、血清に対して試薬を用い、ウイルスへの抗体や抗原の有無を検査していきます。
私は昨年から血清課の責任者を任されているので、検査業務に加え若手課員の教育や環境改善にも取り組んでおり、忙しくも充実した日々を過ごしています。
Q3.どんなところに仕事のやり甲斐を感じますか。
私たちが検査し終えたデータは検体を担当する病院へ戻されますが、その検査結果についてドクターから問い合わせが寄せられる場合もあります。
そんな時は疑問部分をしっかり把握し、試薬の特徴などから「こういうことが考えられます」というフィードバックを行います。
ただ検査を行うだけでなく、私たちが日々向き合っている検査の内容を理解していれば、大抵の問い合わせには自信を持って返答できます。
ドクターから「そういうことなんですね、ありがとう」と感謝されると、私たちの仕事が患者さんに対し役立っていることが実感でき、大きなやり甲斐につながっています。
Q4.失敗談や、それを乗り越えたエピソードがあれば。
検査を終えた検体はA3判サイズのスポンジ製ラックに相当数を差し込んで保管し、適正に廃棄していきます。
これは昨年のことなんですが、私は検査済の検体を廃棄するため二段重ねになっているラックを奥から引き出そうとして何かに引っかけ、ラック全体が斜めになって青いスポンジを検体で赤く染めてしまったんですね。
検体自体は廃棄するものであり大事には至りませんでしたが、スポンジ製ラックをダメにしてしまいました。
私は上司へ報告すると共に、アクシデントの再発を防ぐため検体を保管する時には回りを入念に整理するなど、管理体制を見直しました。
以降はスムーズに廃棄されており、他の現場でも環境整備にはひときわ気遣うようになりました。
Q5.就職活動中の学生・求職者の方にメッセージをお願いします。
どんなに忙しくなってもギスギスせず、和やかに助け合って業務に取り組める環境だと思います。
昭和メディカルサイエンスでは、不測の事態に備えて他の分野も扱えるよう、課内で互いの業務の進め方を教え合っています。
私たち血清課でも1人が3項目担当出来ることを目標に掲げ、課員全員が達成しています。そのおかげで、コロナ禍で変則的な体制を余儀なくされた時もスムーズに業務を遂行できました。
昭和メディカルサイエンスは、様々な検体と向き合う場所です。
時には普段なら扱うことの無い検体を検査することもあり、そうした情報を皆で共有することが仕事の奥深さに繋がっています。