BFP

BFP

BFP(塩基性フェトプロテイン)は、胎児の血清、腸、脳組織の抽出液中から発見された分子量55,000の塩基性の胎児性タンパク質です。

BFPの名前由来は、Basic(塩基性)とFetal Protein(胎児性タンパク質)からきています。

BFPは、通常血液中にごく微量しか存在しませんが、癌細胞が増殖するとBFPが大量に産生される為、癌の早期発見や再発の診断に役立つ腫瘍マーカーです。

BFPは主に大腸がん、肺がん、膵臓がん、乳がんなどの腫瘍マーカー検査として用いられますが、他の腫瘍マーカーとの相関性が低い為、他の腫瘍マーカーと組み合わせで検査をすることが有用です。

また、BFPは喫煙、炎症、感染症、肝疾患などで偽陽性を示す事があるため、BFPの検査結果を解釈する際には、これらを考慮する必要があります。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.M.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。