食物アレルギータイプ

食物アレルギータイプとは?

食物アレルギーは、大きくタイプ1とタイプ2に分類されます。

タイプ1は、感作された同じアレルゲンを摂取した際に症状を誘発するものを指します。

タイプ2は感作されたアレルゲンと交差性のある食物を摂取した際に症状を誘発するものです。花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)は、タイプ2に分類され、近年増加傾向にあります。

 

『食物アレルギータイプ2分類』疾患一覧表

アレルギー疾患 感作源 誘発食物 アレルギー症状
ポークーキャット
症候群
猫・犬・ハムスター等 豚肉・牛肉・
羊肉・牛乳
ネコなどの動物上皮中に含まれるアルブミンには、哺乳類のアルブミンと強い交差性があり、各種食肉の摂取により、アレルギー症状が誘発されます。
ラテックスフルーツ
症候群
ラテックス製品・ゴム手袋
・ゴム風船等
バナナ・アボガド
・キウイ等
ラテックスアレルゲンには、果実中のアレルゲンと強い交差性があり、ラテックスアレルギーの約半数が食物アレルギーを起こします。
バードーエッグ
症候群
ハト・オウム
・セキセイインコの羽毛と糞
鶏卵(卵黄) 鳥の糞や羽毛中に含まれるアルブミンには、鶏卵の卵黄に含まれるアルブミンと強い交差性があり、卵黄の摂取により、アレルギー症状が誘発されます。

 

<参考文献>
・特殊型食物アレルギーの診療の手引き2015
・池澤善郎 他;アレルギー51(8):591-604,2002
・秋山一男 他;アレルギー・免疫20(3):418-425,2013
・宇理須厚雄;アレルギー64(6):796-801,2015

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。