MMP-3(マトリックスメタロプロテイナーゼ-3)とは
MMP-3(マトリックスメタロプロテイナーゼ-3)とは
線維芽細胞・滑膜細胞・軟骨細胞から分泌される酵素であり、通常軟骨の代謝サイクルに重要な役割を持っているとされます。また、関節炎の程度と相関し、軟骨破壊のマーカーとして、関節リウマチ(RA)の診断補助・疾患活動性の評価・治療効果判定の指標とされています。RA は原因不明の全身性自己免疫疾患で、日本では約 70 万人の患者数と推定され、女性は男性の約 3 倍多く、好発年齢は40 歳台とされます。関節の内面を覆っている滑膜(かつまく)が炎症を起こし、関節の痛みや腫れ、こわばりなどを引き起こします。進行すると、骨や軟骨が壊れて関節が動かせなくなり、日常生活が大きく制限されます。関節リウマチでは、滑膜細胞から過剰に分泌されたMMP-3 が活性化され、軟骨成分を分解し軟骨破壊に進展すると考えられています。
MMP-3の基本的な活用法
スクリーニング検査 |
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血液・尿一般・生化学・感染症項目 etc |
確定診断 |
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RF・抗CCP抗体・CRP・赤血球沈降速度(ESR) |
疾患活動性・予後判定 |
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MMP-3・SAA・CRP |
※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。
この記事を書いた人
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臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。 |