シュウ酸

シュウ酸とは

シュウ酸は、生体内においては、アスコルビン酸、プルコール酸などの有機酸が代謝された最終代謝産物の一つとして生成されます。

シュウ酸は食品として摂取しても栄養素として利用されることは無く、便や尿中に排出されます。

電離状態のシュウ酸はカルシウムや鉄などと結合しやすく、特にカルシウムと腸の中で強く結合しシュウ酸カルシュウムとして便に排泄されますが、結合しない場合は腸管で吸収され腎臓に運ばれ尿中に排泄されます。

尿中においても同様にシュウ酸はカルシウムと結合し難溶性の結晶を作ります。

結晶は体内にとどまることで大きくなり尿路結石のリスクとなります。シュウ酸を多く含む食品を摂取することは、血中濃度を上昇させる原因となり、尿路結石の原因とつながります。

尿を材料としたシュウ酸検査は、尿路結石の原因を特定したり、再発を予防したりするための指標として使われることが多い項目です。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 照会業務部 Y.S.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。