TSH

TSH (Thyroid Stimulating Hormone)

甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、下垂体前葉より分泌され、甲状腺ホルモンの分泌を調整しています。

TSHの血中濃度は甲状腺機能の変化を敏感に反映するため、甲状腺疾患の診断として極めて重要な役割があり、脳下垂体は身体の中でホルモンの管制塔のような役割をしています。

甲状腺ホルモンが少なくなると、視床下部よりTRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌され、TSHを分泌し甲状腺ホルモン分泌を促進させます。

逆に甲状腺ホルモンが多くなると、甲状腺ホルモンはTRHの分泌を抑制し、TSHの分泌・合成を抑えます。

このため、TSHを測定することで甲状腺ホルモンの過不足および下垂体の「管制塔機能」がきちんと働いているかを調べることが出来ます。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 M.A.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。