アミラーゼアイソザイム

アミラーゼアイソザイム

アイソザイムは“同一個体内に存在する酵素で、同一反応を触媒するが、蛋白質としては異なる分子のもの”と定義されています。

同じ酵素で、触媒作用も同じですが、分子構造や物理化学的性状が異なります。

アイソザイムは障害を受けた臓器から逸脱するため、アイソザイムを検査することで障害臓器の推測が出来ます。

検査方法には、電気泳動法や免疫化学法などいろいろありますが、電気泳動法では各アイソザイムの割合を知ることができ、免疫化学法では目的の分画を蛋白として定量化することが出来ます。

アミラーゼは主に唾液腺と膵臓から分泌され、アイソザイムとしては膵臓由来(P)と唾液腺由来(S)に分けられます。

アミラーゼの活性値が高値でP型アミラーゼが高値の場合は、膵臓の障害を考えます。おたふくかぜ(ムンプス:流行性耳下腺炎)では唾液腺由来のアミラーゼが増えてきます。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 Y.N.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。