臨床検査センターとは②

臨床検査センターとは

臨床検査センターは、医療機関等からお預かりした検体を、検査センター(ラボ)内にて検査を実施し、その検査結果を依頼元である医療機関等にご報告しております。

検査の内容はとても幅広く、「生化学的検査」、「血液学的検査」、「尿・糞便等一般検査」、「免疫学的検査」、「微生物学的検査」、「病理学的検査」、「遺伝子関連・染色体検査」に分類されます。

今回は、生化学的検査、血液学的検査について簡単にご紹介します。

生化学的検査

生化学的検査は、主に多項目自動分析装置を用いて、血液や尿の中に含まれている特定の物質や濃度等を測定します。

主な検査としては、脂質検査(HDL、LDL、中性脂肪(TG))や糖代謝検査(HbA1c、グルコース、1,5AG)、酵素系検査(GOT、GPT、LD(LDH)、ALP)等があります。

疾患の早期発見や治療効果の評価、健康診断などに役立てられます。

血液学的検査

血液学的検査は、血液中の細胞や成分を評価するために行われる検査を指し、大きく分類すると血液一般検査と血液凝固系検査に分けることができます。

血液一般検査では、赤血球、白血球、血小板、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット等の量を測定し、貧血度合や炎症の状態等を確認します。

凝固系検査は、凝固因子や血小板の機能などの評価をし、出血傾向や凝固異常の有無を確認します。代表的な検査として、プロトロンビン時間(PT)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)やフィブリノーゲン等があり、プロトロンビン時間(PT)は経口抗凝固剤である「ワーファリン」のコントロール指標としても使用されることがあります。

次回は、尿・糞便等一般検査、免疫学的検査、微生物学的検査についてご紹介します。

前回掲載している『臨床検査センターとは①』については、こちらを参照下さい。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 Y.N.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。