非特異反応とは

非特異反応とは

免疫学的検査には、本来は陰性なのに陽性になってしまう偽陽性反応や、陽性なのに陰性になってしまう偽陰性反応があります。これらは、非特異反応によるものが多く見られます。

偽陽性、偽陰性における非特異反応の多くは、抗原抗体反応を測定原理とした測定系に見られます。

偽陽性は、目的の抗原(検査対象)と異なる抗原(非特異抗原)が同様の反応をすることで、目的の抗原が存在すると誤解してしまい発現します。

偽陰性は、目的の抗原(検査対象)に対して反応を阻害する働きをする物質により、正常な抗原抗体反応が行われないことなどに起因します。

非特異反応の原因は、擬似生体成分や採血管添加物成分による相互関与など多岐にわたる為、特定し排除することは困難です。そのため、検査結果確定においては、関連検査結果との矛盾や初回値と再検値の不一致、前回値との乖離などでチェックを行っていますが、全ての非特異反応を確認することは難しいのが現状です。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査部 M.A.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。