トリプシンとは

トリプシン (Trypsin)

蛋白分解酵素の一つです。

膵臓で不活性の前駆体トリプシノゲンがつくられ、膵液中に分泌されて十二指腸に達し、ここで活性化され、トリプシンとなります。

膵特異性が高く、膵臓の炎症や機能障害が疑われる場合、トリプシン検査を実施することで膵臓の状態を把握することができます。

トリプシンの値が高い場合は、膵炎や膵管の閉塞、膵臓の腫瘍等が疑われ、中でも急性膵炎の場合は、上昇期間がアミラーゼより長いため、回復期の膵炎診断に有用と言われています。

※本コラムは、医療従事者を対象とした臨床検査に関連する情報提供を目的としたサイトです。一般の方に対する情報提供を目的としたものではございません。

この記事を書いた人

臨床検査センター 昭和メディカルサイエンス 検査管理課 Y.N.

医療現場で臨床検査を実施し、得られた各種データを活⽤して、診断や治療を支えるのが臨床検査センターの役割です。